【HACCP入門】➋今までの衛生管理とHACCP方式は何が違う?

いままも衛生管理はしてきたと思います。それが法律で義務化といわれても、いったい今までと何が違うのでしょうか?

HACCPの従来式と新型の比較

いままでの衛生管理

従来より、国内では製造した食品の安全性を確認するために、できあがった製品の検査を検査してきました。具体的には、細菌やかび・酵母菌、添加物に関する細菌検査、化学分析、官能試験、異物試験などの検査です。

しかし、検査が及ぶのは出来上がった食品に対してまでであり、包装食品については検査することは実施してきませんでした。というよりは、出来なかったというのが正しいかもしれません。というのも、もしも検査しようと思ったら、せっかく梱包した製品の包装を破ることになります。そうなると2次感染を引き起こす可能性もあり、出来る状況ではありませんでした。

そこで開発されたのが、HACCPということに繋がっていきます。

現在のHACCP方式

HACCPの概念は、「製造工程において、発生する可能性のあるハザードとその発生要因、危害の頻度うや発生した時の影響力の大きさを考慮してリスト化して、危害を適切に防止できるところに管理点(CCP)を設定して重点的に管理・記録しよう」というものです。

一言でまとめれば、「リスクがありそうなところはリスト化して記録・管理していこう!」ということでしょうか。

製造工程の中でもっとも気を遣う点は、「異物混入」だと思います。万が一、そのような事態が発生したとしても、記録管理体制が出来ていれば、結果的に原因究明を迅速にすることが出来たり、エビデンスづくりになり、自分を守ることに繋がります。

具体的なHACCP方式はこちらです。

万が一、不適切な製品を製造したとしても、いつ、どこで、誰が、どの基準に従ってどのような作業をしたのかの記録があるため、すぐに対応することが出来ます。

まとめ

2021年HACCP義務化されることになり、具体的に何をしたらいいのかピンとこない方は、まず製造工程のプロセスをリストアップして、その都度の記録をつけるシステム構築から初めてみてはいかがでしょうか。