出船入り船って…港の話?

この言葉を知っているのだろうか?

靴の向きを船に例え、茶道から由来してきているようだが
港に入る船に例えて「入船」(つま先が手前に向いている状態)、
出港していく船に例えて「出船」(つま先が戸口に向いている状態)と呼ぶ。
靴だけではなく、駐車のことも…

知らないなら、若い証拠。
知っているとしたら、歳だから…
もしくは、マナーに秀でているに違いないと思う。

ここで、簡単なマナーについて…
お手洗いに置かれてあるスリッパ。
会社を訪問した際に、失礼ながら、やむを得ずにトイレをお借りすることがあろう。
その時に、トイレのスリッパが入船になっている状態であるとしたら、
自分の手でスリッパ-の向きを変えるか、さもなくば自分の身体の向き
を変えて履くだろう。

その入り船の状態のことで、会社の信用を落とすこともあると思うから、
ここは出船が良いとされる。
つまり、入り船は後から使用する人に対する思いやリのない行動であるのだということになる。

だからと言い、
履物はすべて、戸口向きに揃えるのがマナーだと思われるかも知れないが、
そうとも限らない。

高齢になると、
段差があるところでは前向きよりは、
下駄箱や何かつかまる所で、入船(後ろ向き)にして履いたほうが、
良いとされるが、
出船にして手を貸して差し上げる事も大切なことであろう。

もしも、自分はずっと出船(前向き)にして、靴を履きたいなら、
これからでも遅くない、足腰をしっかり鍛えれば生涯出船で済むとのこと。

私自身のことも含め、
ほんの、ちょっとしたきめ細やかに気を遣い、時と場合に合わせて出船に、
入船に…と。


それにプラスワン、
「靴は、このままがよろしいでしょうか」ナンテ、聞かれ、不愉快に感じる人はいないと思うので、
ぜひ、気を配って、心を配ってみるとセンスアップにつながるのでは…。